2022年3月6日、東京マラソン2021を走らせていただきました。
東京マラソンは、新型コロナウイルス流行の影響で、2020年大会はエリートランナーのみでの開催でした。さらに2021年大会は一旦10月に延期のあと再度延期され、今回ようやくの開催でした(それに伴い2022年大会は中止)。
従って一般ランナーの参加は3年ぶりです。
海外からの参加がないことや、今回の出走権利を次回に繰り越せるという措置があったことから参加を見送った人もいたため、例年より少ない参加者となりました。それでも25000人のランナーが参加する大会を、まん延防止等重点措置が発令され全国各地で市民マラソン大会の開催が見送られる中で行なっていただいたことに、感謝の念は尽きません。おそらくほとんどのランナーが私と同じ思いを噛みしめながら走ったと思います。
東京マラソンは、スタートからゴールまで沿道からの声援が途切れることのない大会です。今年は沿道での応援自粛の要請もあり、例年よりもかなり少ない人出でした。それでも沿道で応援して下さった人たちは、声を出さずに拍手や手拍子をくれたり、笑顔で手を振り続けてくれたり、例年通りのランナーにとって心地のいい空間を作り出してくれていました。大会スタッフやボランティアの方々も終始暖かく対応して頂きました。本当に、本当に感謝です。
東京マラソンに参加するのは、2007年、2014年、2018年に次いで4回目。毎回数日前からワクワクが止まらないのですが、今回はなかなか気持ちが盛り上がりませんでした。
いつもならコースに当たる地域にはフラッグが出たり、企業など団体が応援や出し物のための準備を始めたりして、徐々に雰囲気が高まっていくのですが、今年は交通規制の案内だけでした。応援自粛要請もありましたから運営側も宣伝めいたものはなく、本当に今度の日曜に東京マラソンがあるのか、という感じでしたし、個人的にはそろそろ社会活動を元に戻していくべきだという立場ながら、やはりコロナが落ち着かない状況で参加するという後ろめたさもありました。
そして最大の要因はPCR検査です。今回は大会前日の受付でPCRのための検体を提出するのですが、これが陰性でないと参加できません。その結果は大会当日の未明です。大丈夫と思いつつも、直前まで参加が確約されない状態でしたから、気持ちは昂りませんでした。午前1時ころ陰性の結果が届き、ようやく気持ちをスタート地点に運ぶことが出来ました。
東京マラソンのコンセプトは「東京がひとつになる日」です。走る人もそうでない人も、この大会を使って1日楽しもうというイベントです。
今回はそのコンセプトに「もう一度」が付きました。そこには再び元通りの大会を開催しようという想いのほかに、長引くコロナ禍を乗り越えて、コロナと上手く共存し、新しい社会を作ろうという想いも込められていたのではないでしょうか。
今回、こうした状況下で大きなイベントを開催したことには、反対の意見も多いと思います。ただ、いつまでも立ち止まってばかりでは埒が開かない。工夫を凝らして、みんなで協力して先に進むための、大きな社会実験でもあったと思います。今後を考えるためのモデルとして、東京マラソン2021は、有意義な大会だったと思います。
改めて、走らせていただいたこと、この場を借りて感謝いたします。
追伸 近いうちに、完走記録も書き込みます。