ゴールに向けて、後編のスタートです。
またまた更新が遅れているうちに、季節はすっかり進んでしまいました。でも、新緑と薫風の中、歩くには最適な季節になりました。是非、歩きに出掛けて下さい。
石川島公園北端付近には、一部水遊び可能なエリアがあります。波が打ち寄せる海岸風になっていて、船が通った後などには水面が大きく揺れ、満潮の時などには遊歩道にも浸水することもあるようです。水質が良いとは言えませんが、波打ち際では透明度は良好です。
数メートル沖合に柵があって入水可能エリアが区切ってあります。とは言っても、そこまで行こうとは思いませんが。夏なら膝から下くらいを浸すのは気持ちいいかもしれません。
右手高台に大河端リバーシティー21、左手に晴海運河を置いて進みます。ここからは東向きに進むので、時間帯や季節によっては少し薄暗い感じがします。正面に見える橋は相生橋、その向こうに豊洲の街並みが見えています。
大河端リバーシティー21は、超高層住宅を中心とした住宅地で、今では全く珍しくなくなったタワー型高層マンションの原型ともなりました。1988年から順次入居が始まり、2010年に全体が完成しています。永代橋からや中央大橋を越えた対岸の隅田川テラスからの眺めはとても綺麗です。
晴海運河には所々にビオトープが作られていて、カモも集まっています。写真を撮ろうとしていると近づいてきます。何故なのでしょうか。
歩を進めて、相生橋をくぐります。
相生橋は清澄通りを乗せる橋で、中央区佃と江東区越中島をつないでいます。やたらと梁が多い現在の橋は3代目で、2000年に開通しています。
関東大震災で初代の木橋が焼失したあと3年あまり、月島・佃島は孤島となっていたようです。明治後半以降の月島地区発展に欠かせない役割を担ってきた橋と言えると思います。橋の下には球技ができるエリアが作られています。
橋をくぐると住所は佃3丁目です。対岸には東京海洋大学があり、保存されている帆船明治丸が見えます。正面の豊洲のビル群も間近に感じます。陸側の風景は正直寂しくなりますが。
程なくすると行き止まります。佃島の突端です。行きついたらUターンして、スロープと階段で堤防を越えましょう。下りると遊歩道になっています。突端の方向へ歩を進めます。
しばらくすると、右手に石碑と案内板があります。
「海水館跡」と書かれています。
海水館は、明治38年に建てられた割烹旅館です。東京湾を望む風光明媚な場所だったようです。今は晴海や豊洲の建物群に阻まれて全く見えませんが、かつては遠く房総の山々を望めたそうです。
島崎藤村らが寄宿して執筆活動に勤しんだこともあるようです。残念ながら当時を偲べる風景はなく、ただ石碑と案内板があるだけです。
遊歩道を進むと、佃3丁目公園に突き当たります。地元の人以外行きつくことがなさそうな場所ですが、週末は子供たちでかなりにぎわっています。公園を出て左を見ると、朝潮大橋の高架が見えます。
高架まで進んで左手に佃島ポンプ所があり、その先は堤防に突き当たります。ここが朝潮運河の起点です。高架をくぐり進むと、朝潮運河に沿った遊歩道に出ます。いよいよゴールです。
この遊歩道は3年ほど前に完成しました。正面に見える朝潮橋までの短い遊歩道ですが、水面が近く、心地よく歩けます。
朝潮橋を渡って晴海に戻ります。狭いですが、介護施設の脇の道を運河に沿って進み、抜けると出発地点の晴月橋に到着です。
距離にして約5km 程のコースです。かなりの時間水辺を歩くことになるので、心地よい風に吹かれて楽しめます。是非一度歩いてみて下さい。
水辺は日影が少ないので、暑い時期は特に注意です。
水分の用意をお忘れなく。